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立ちくらみ

立ちくらみの症状は
ございませんか?

急に立ち上がった時などに起こる、ふらっとなる・目の前が一瞬暗くなるといった症状を、一般に「立ちくらみ」と言います。
健康な人にも起こり得る症状ですが、糖尿病、貧血、起立性低血圧、更年期障害などが原因になっていることもあります。

立ちくらみの症状はございませんか?
  • ふらっとなる、倒れてしまった
  • 目の前が一瞬暗くなる
  • めまい
  • かすみ目
  • のどの渇き、多飲
  • 多尿、頻尿
  • 倦怠感、疲れやすさ
  • 火照り、多汗
  • 動悸、息切れ
  • 不眠

立ちくらみに関する上記のような症状が続く・繰り返される場合には、お早めに当院にご相談ください。

立ちくらみの原因と
考えられる病気

立ちくらみは、以下のようなさまざまな病気を原因として出現します。

糖尿病(合併症)

糖尿病が進行すると、糖尿病神経障害という病気を合併します。手足の感覚低下がよく知られた症状ですが、自律神経のバランスが乱れることから、立ちくらみ・下痢・便秘・失禁・EDといった症状を伴うことがあります。
当院では糖尿病外来を開設し、お一人おひとりのご希望・ライフスタイルに合わせた治療を提供しております。

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貧血

貧血はいくつかの種類に分けられますが、ほとんどが鉄欠乏性貧血に占められます。原因としては、食事からの鉄分の摂取不足、消化管からの出血、女性の場合は生理が挙げられます。
立ちくらみやめまい、倦怠感、疲れやすさなどの症状を伴います。

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起立性低血圧

横になった・座った状態から立ち上がった時に、急激に血圧が低下することを指します。立ちくらみ、めまい、吐き気、冷や汗などの症状を伴います。
主な原因としては、貧血、脱水、パーキンソン病、糖尿病などが挙げられます。

脱水・熱中症

気温の高さ、激しい運動、下痢・嘔吐・発熱などを原因として、体内の水分が不足した状態を「脱水」と言います。主にのどの渇き、発汗や排尿の減少、立ちくらみなどの症状を伴います。
そして脱水がさらに進むと、めまい・けいれん・頭痛などを伴う「熱中症」となります。熱中症になると、立っていることすら難しく、命が危険にさらされます。

更年期障害

更年期(45~55歳くらい)に現れるさまざまな症状の総称です。立ちくらみ、火照り、発汗、手足の冷え、動悸・息切れ、肩こり、不安感、イライラなど、さまざまな身体的・精神的症状が見られます。特に女性は閉経によって女性ホルモンの分泌が急激に減少するため、更年期障害が起こりやすくなります。

神経調節性失神(反射性失神)

ストレス、過労、不規則な生活などを原因として自律神経のバランスが乱れ、脳の血流が調整できなくなることで起こる短時間(通常1分以内)の失神です。排尿・排便、嚥下、髭剃り・マッサージなどの頚部刺激、驚きなどをきっかけとして、失神に至ります。そしてこの失神の直前、立ちくらみやめまい、吐き気、冷や汗といった前兆症状が見られます。

糖尿病と立ちくらみの関係

糖尿病の3大合併症として、糖尿病神経障害、糖尿病腎症、糖尿病網膜症があります。
このうち、立ちくらみとの関係が深いのが、糖尿病神経障害です。

糖尿病の3大合併症

糖尿病神経障害

慢性的な高血糖による血流の低下、ブドウ糖による神経細胞障害によって引き起こされる合併症です。
主に、以下のような症状が見られます。立ちくらみや下痢・便秘・排尿障害・失禁・EDといった症状は、自律神経が障害されることで現れます。

  • 手足のしびれ、痛み
  • 手足の感覚低下
  • 足の冷え
  • 立ちくらみ
  • 下痢
  • 便秘
  • 排尿障害
  • 失禁
  • ED

糖尿病腎症

慢性的な高血糖によって、腎臓の機能が低下する病気です。
初期にはほぼ無症状ですが、進行すると貧血・高血圧・むくみといった症状が現れます。最終的には、QOLを著しく低下させる人工透析が必要になります。

糖尿病網膜症

目の奥にある網膜の血管が障害されることで発症する合併症です。
かすみ目や視力の低下などの症状を伴います。長期にわたって放置していると、最悪の場合には失明に至ります。

糖尿病治療の副作用による
「立ちくらみ」

血糖値を下げる飲み薬、インスリン注射の副作用として低血糖状態になり、立ちくらみが生じることもあります。
その他、めまいやふらつき、異常な空腹感、手足の震え、無気力・脱力感、動悸、目のかすみ、頭痛といった症状も見られます。

立ちくらみの治し方・対処法

糖尿病や起立性低血圧、貧血、更年期障害などに原因がある場合には、その治療を優先します。

薬物療法

薬物療法立ちくらみのタイプ、全身症状を調べた上で、お薬による治療を行います。
血圧の低下を防ぐ薬、血管の収縮を促す薬などがあります。

生活習慣の見直し

バランスの良い食事、適度な運動習慣、十分な睡眠、ストレスの解消によって、立ちくらみの改善が期待できます。運動によるバランス感覚や筋肉量の維持・向上は、転倒防止にも役立ちます。
病気の有無に関係なく、立ち上がる時には脳の血流が低下しがちです。ゆっくりと立ち上がる・手すりを持って立ち上がるといった工夫も大切です。

生活習慣病(糖尿病)の治療

生活習慣病(糖尿病)の治療糖尿病がある場合には、その治療を行うことで、立ちくらみなどの改善が期待できます。薬物療法・インスリン注射などで立ちくらみ(低血糖症状)を起こすこともあるため、医師と相談し治療の調整をすることも大切です。
当院では、2型糖尿病の方に対するGLP-1受容体作動薬を使った治療にも対応しております。血糖コントロールに加え、減量効果も期待できます。

GLP-1についてはこちら

貧血の治療

貧血の原因となる疾患(胃・大腸がん、胃・十二指腸潰瘍、白血病、慢性腎不全など)が見つかった場合には、その治療を優先します。
食事からの鉄分の摂取が不足している場合には、食事療法を基本としながら、必要に応じて鉄剤を処方します。また貧血は、葉酸やビタミンB12の不足によって起こることもあるため、必要に応じてこれらも食事・薬剤などで補います。

貧血外来についてはこちら

自分で出来る立ちくらみの予防

立ちくらみは、患者さんご自身による工夫によって予防が可能です。

自分で出来る立ちくらみの予防
  • 規則正しい生活、十分な睡眠、ストレスの解消によって自律神経のバランスを整えましょう。
  • 動習慣を身につけ、代謝、心肺機能、筋力・バランス感覚のアップを図りましょう。
  • 特に下肢の筋力アップによって、血流の改善を目指しましょう。
  • ベッドから降りる時、椅子・床から立ち上がる時には、ゆっくりと身体を動かしましょう。
  • 排便時、できるだけいきまないようにしましょう。便秘がある場合には、検査・治療を受けましょう。
  • きつめのタイツ、弾性ストッキングなどによって、下半身の血流のうっ滞を防ぎましょう。

これらの対策を行っても予防できない場合には、何らかの病気が隠れている疑いが強くなります。

立ちくらみは病院に行くべき?

立ちくらみは病院に行くべき?立ちくらみは、急に立ち上がった場合など、健康な人にも起こり得る現象です。
ただ、このページでご紹介した通り、糖尿病神経障害、貧血、更年期障害などが原因になっているケースも少なからず存在します。
立ちくらみが頻繁に繰り返される場合、他の症状を伴う場合には、医療機関の受診が必要です。主に、問診、血液検査、心電図検査などを行い、診断・治療します。
その他、CT検査、MRI検査、ティルト試験などといった専門的な検査が必要になった場合には、速やかに提携する専門の医療機関へとご紹介いたします。