- ダイエットしても痩せない…
太りやすい体質とは? - 太りやすい体質の原因
- 太りやすい体質による病気のリスク
- 太っている人は糖尿病になりやすい?
- 生活習慣病と肥満の関係
- 太りやすい人の痩せ方・改善方法
- 痩せにくいお悩みがある方
当院の肥満外来までご相談ください
ダイエットしても痩せない…
太りやすい体質とは?
同じ体格の人が同じダイエットをしても、その痩せ方には差が出ます。
消費エネルギーが摂取エネルギーを上回れば痩せていくわけですが、体質によっては、食事・運動における努力がなかなか結果に結びつかないということがあるのです。
体質を含めた要素から原因を絞り込み、適切な対応・治療を行うことが、無理のない効率的なダイエットにおいて重要となります。
あなたは太りやすい体質?
セルフチェック
- 食事量を減らしたのになかなか痩せない
- 運動をしているのになかなか痩せない
- 知り合いと同じダイエットを試したけれど自分だけ結果が出ない
- 家族とほぼ同じ食事を摂っているのに自分だけ太っている
- ダイエットをして体重は減るが、必ずリバウンドしてしまう
- 自分を含め家族全員が太っている、肥満家系だ
上記に該当する方は、「太りやすい体質」かもしれません。
太りやすい体質の原因
エネルギーは、運動のみで消費されるわけではありません。呼吸・体温維持・心臓をはじめとする臓器の働きでも、エネルギーは消費されます。このように、「運動をしていない状態でも消費されるエネルギー」のことを、「基礎代謝」と言います。
最近になり、特定の遺伝子によって基礎代謝が調節されていることが分かっています。この遺伝子を持つ人は、そうでない人よりも基礎代謝が高くなり、痩せやすい・太りにくい体質を持っていると言えます。
なお、頭を使うことでもエネルギーは消費されます(基礎代謝に含まれます)。また基礎代謝は、筋肉量を増やすことでアップします。こういった知識も、痩せやすい・太りにくい体質を獲得するのに役立ちます。
太りやすい体質による
病気のリスク
太りやすい体質であり実際に長く太っている人は、以下のようなさまざまな疾患のリスクが高くなります。
- 2型糖尿病
- 高血圧症
- 脂質異常症
- 高尿酸血症
- 狭心症、心筋梗塞
- 脳梗塞
- 睡眠時無呼吸症候群
- 脂肪肝
- 腎臓病
- 月経異常、不妊
- 変形性関節症(特に膝)
- 変形性脊椎症
太りやすい体質を改善したり、太る原因を絞り込み効率的なダイエットをすることは、これらの疾患の予防につながります。
太っている人は
糖尿病になりやすい?
太っている人は、普通体型の人・痩せている人と比べると、糖尿病になりやすいと言えます。食べ過ぎ、運動不足といった糖尿病の原因を抱えている人が、やはり太っている人には多いためです。
ただ、普通体型の人、痩せている人が糖尿病にならないというわけではありません。遺伝的要素、ストレス、喫煙の影響によって、普通体型の人・痩せている人が糖尿病を発症するというケースは少なくないのです。
太りやすい体質による
体重増加
太りやすい体質の方は、糖尿病の有無に関係なく、体重が増える傾向にあります。
またこの体質を持ち、食べ過ぎ・運動不足があると、太りやすく、かつ糖尿病にもなりやすいと言えます。
インスリン療法による
体重増加
2型糖尿病が進行した場合、1型糖尿病の場合には、インスリン療法が行われます。
インスリン療法を行うと、インスリンの働きによって、血液中のブドウ糖が全身の細胞に吸収されやすくなります。これは本来のあるべき形と言えますが、インスリン療法を開始する前と比べると、太りやすくなります。食事療法・運動療法によって、太り過ぎないよう、注意しなければなりません。
生活習慣病と肥満の関係
肥満は、生活習慣病をはじめとするさまざまな病気の原因となることは、先述した通りです。
ここでは特に、糖尿病、高血圧症、脂質異常症の肥満との関係についてご説明します。
糖尿病と肥満
肥満は、血糖値をコントロールするインスリンの働きを低下させます。初めは膵臓も頑張ってインスリンを多く分泌しますが、そのうち量も少なくなり、高血糖を招きます。
高血圧と肥満
脂肪細胞は血圧を上昇させる物質を分泌するため、肥満の人は高血圧のリスクが高くなります。また太っている人が塩分を過剰に摂取しがちであることも、高血圧患者が多い原因と言えるでしょう。
脂質異常症と肥満
脂質異常症はコレステロールや中性脂肪といった脂質の代謝異常を起こしている状態であり、生活習慣病の中でも特に肥満と密接な関係がある病気と言えます。また太っている人は食べ過ぎ・脂っこいものの摂り過ぎの傾向があり、これも脂質異常症のリスクを高めることとなります。
太りやすい人の痩せ方・
改善方法
「太りやすさ」の原因は、人によって異なります。食事・運動・睡眠・筋肉量などにおいて改善を図ることで代謝をアップさせることができれば、効率の良いダイエットに結びつきやすくなります。
食事療法
ご自身が必要とする適正な摂取エネルギー量を把握し、食べ過ぎを防ぎます。脂っこいもの、お酒の飲み過ぎも控えましょう。太っている方に多いのが、糖質・脂質の摂り過ぎおよびタンパク質の不足です。基礎代謝をアップさせる筋肉を維持・増加させるという意味でも、タンパク質の摂取は重要です。
三食を規則正しく摂ること、ゆっくりよく噛んで食べることも大切です。
運動療法
ウォーキングなどの負荷の軽い有酸素運動、筋力トレーニングがおすすめです。
有酸素運動は脂肪の燃焼に、筋力トレーニングは筋肉量および代謝アップに役立ちます。
膝に負担のかかりやすい激しい運動(マラソン・ダッシュ等)をいきなり始めると、太っている人の場合はケガのリスクが高くなります。先述のウォーキング、水泳・水中歩行などから始めると良いでしょう。
生活習慣の見直し
規則正しい生活を送ること、十分な睡眠をとること、ストレスを解消することは自律神経のバランスを整えます。自律神経が整うと、基礎代謝がアップします。
生活習慣病(糖尿病)の治療
糖尿病などの生活習慣病、その他疾患がある方は、その治療を優先します。
これら疾患の治療において、減量を目指した食事療法・運動療法が行われます。2型糖尿病がある方については、血糖コントロールと減量の作用があるGLP-1受容体作動薬が用いられます。
痩せにくいお悩みがある方
当院の肥満外来まで
ご相談ください
当院の肥満外来では、BMI35以上の方、BMIが25以上で糖尿病・高血圧症・脂質異常症・高尿酸血症・脂肪肝・睡眠時無呼吸症候群・月経異常などの病気がある方を対象とした治療(保険診療)を行っております。
特に2型糖尿病においては、GLP-1受容体作動薬という、QOLを維持しやすいお薬の使用が可能です。
以下のようなお悩みがございましたら、ぜひ一度、当院の肥満外来にご相談ください。
- 糖尿病や高血圧症、脂質異常症、高尿酸血症などの診断を受けている
- 生活習慣病の治療を行っているが、なかなか結果が出ない
- BMIが25を超えていて、生活習慣病が心配
- 腹囲がメタボリックシンドロームの基準(男性85センチ・女性90cm)を超えている
- 食べるのが好きで食事療法がうまくいかない
- ケガ・運動機能障害などで十分な運動ができない
- 内臓脂肪が気になる
- 自分に合った治療で、無理なく痩せたい